今回は国内代理店での販売が開始されたGITOPERの「GITOPER G2 Wireless Mouse」を紹介します。
- リア側面が膨らんでいる左右対称の形状
- サイドボタンが細く特徴的
- 重量が57gでバランスが良い
- グリップテープやPTFEのマウスソールなどが付属
- 「つかみ持ち」で快適に使用できる
目次
「GITOPER」とは?
GITOPERは、マウス、マウスパッド、キーボードなどのゲーミングデバイスの製造を専門とするブランドです。GITOPERは、快適で耐久性がありながら、お手頃な価格のゲーミングデバイスを販売し、ユーザーのゲーム体験の向上を目指しています。また、ユーザーが抱えるゲーミングデバイスへの不満に対し、積極的に立ち向かい改善することで、ユーザーが満足できるより優れた製品を提供しています。
「GITOPER G2 Wireless Mouse」の特徴
本体重量 | 57g | 形状 | 左右対称 |
動作時間 | 最大70時間 | 接続方式 | 無線(有線対応) |
スイッチ | Huano blue shell pink dot | センサー | PAW3395 |
同封物
- マウス
- USBレシーバー
- 交換用マウスソール
- グリップテープ
- アダプタ:USB Type-C to USB Type-A
- ケーブル:USB Type-C to USB Type-A
- 取扱説明書
形状と大きさ | 左右対称
「GITOPER G2 Wireless Mouse」の形状は、左右対称の右利き専用となっています。
フロント(前)から中央の横幅は細く、リア(後ろ)に緩やかな膨らみがあるのが特徴的です。このリアの膨らみにより、持った際に指が中央に吸い寄せられ、マウスの中心を抑えてホールド力を向上させます。
ゲーミングマウスとしては平均的なサイズのため、手のサイズが日本人の男性の平均のユーザーであれば快適に使用することができます。
軽量設計 | 57g
「GITOPER G2 Wireless Mouse」の重量は、公式の詳細情報では57gとなっている軽量設計です。
実測では、マウスソールを含めて58gでした。全体的な重量バランスもよく不満は感じません。
軽量設計により、メインクリック部分は軽く、薄くて柔らかいです。通常の使用であれば問題ないように感じますが、机の角などに軽く接触した際など、破損してしまうような印象があります。
スイッチ | 軽い押し心地
メインボタン
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のメインボタンには、Huano blue shell pink dotを搭載しています。軽い押し心地でしっかりとしたクリック感があることが特徴です。とっさの判断でも瞬時に入力することができます。
クリックした際には、「カチカチ」としたスイッチ音が鳴り響きます。押して力を抜くと、程よい反発力があるため、連打のようなクリックにも最適です。
サイドボタン
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のサイドボタンには、 Kailh(300万回のクリック寿命)を搭載しています。
約1~2mm程飛び出しており、約3mmの縦幅です。軽い押し心地ではあるものの、サイドボタンとしては非常に細いため、押し方に慣れるまでは不自然な感触があり、癖がある形状に感じました。
サイドボタンが省スペースですが、その下の中央部には約18mm程の掴む・持つスペースが十分に確保されており、誤動作でマウスボタンを押してしまう心配はありません。
ホイール | 軽い力で回る
回し心地
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のホイールはTTC Golden wheel encoderを搭載しており、ラバー(ゴム)素材で、特殊な模様が施されています。
軽い回し心地で、程よいノッチ感があることで、1つ1つの詳細なスクロールも容易に行えます。
マウスホイールを回した際には、太いノッチ音が鳴り響きます。特に高速で回した際に音が大きくなるため、ユーザーによっては音が不快に感じるかもしれません。
ホイールクリック
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のホイールクリックは、重くしっかりとした押し心地があります。
押し込んだ際には、カチカチとした大きなクリック音がなり、スイッチの感触が指全体に伝わります。また、メインボタンのような反発力がないため、素早い連打には不向きに感じました。
ホイールの押し込みが重たいため、マウスホイールを回した際に押してしまう誤動作の心配は感じません。
センサー | 高性能センサー
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のセンサーは、Pixart社のPAW3395を搭載しています。多くのゲーミングマウスで採用されており、繊細な動作でも、ズレのない正確なトラッキングが可能です。
センサーの位置は、中央よりも若干リア(後ろ)寄りに設置されています。これにより、手首でのマウス操作時に違和感を感じるユーザーもいるかもしれません。
専用ソフトドライバーを活用することで、センサーの様々な詳細設定を行うことが可能です。DPIは最低50から最高2,600まで、詳細なDPI数値に設定できます。また、初期設定では一部機能が無効になっているため、必要に応じて調整を行う必要があります。
MouseTester (1000Hz)
無線接続 | 低遅延
「GITOPER G2 Wireless Mouse」には、2.4GHz帯の無線接続と有線接続の2種類の接続方式があります。国内正規代理店のGrowthArtsが取り扱う国内向けモデルは、技適認証(工事設計認証)を受けており、技適マークが付いて安心して使用することができます。
無線接続は、マウス本体に収納されているUSBレシーバーを差し込むことで利用できます。
最大連続動作時間は70時間です。
実際の使用では遅延や誤動作など、動作に問題はありませんでした。
ケーブル | 柔らかいパラコードケーブル
「GITOPER G2 Wireless Mouse」は、USB Type-Cを採用しており、付属のケーブル(USB Type-C to USB Type-A)はパラコードケーブルになっています。
パラコードケーブルとしては芯が太く、他社のパラコードケーブルと比べても若干の硬さを感じます。
そのため有線接続時には、ケーブルの存在が気になります。
マウスソール | PTFEで爽快な滑り
「GITOPER G2 Wireless Mouse」には、上下の2ヶ所にマウスソールがあります。開封直後には、PTFEとの混合素材の赤いマウスソールが装着されています。透明な保護フィルムが付いているため、使用前に剥がす必要があります。
滑りを重視したPTFEのマウスソールも付属しており、どちらも十分なエッジ加工が施されており、マウスパッドとの引っ掛かりを軽減してくれます。
赤いマウスソールは赤と黒の見た目を重視していますが、滑りの性能を求めるユーザーは、純白のPTFEのマウスソールを使用することをオススメします。
グリップテープ | 指をしっかりホールド
「GITOPER G2 Wireless Mouse」には、グリップテープが付属しています。
グリップテープの表面は、ウロコ状の小さな丸模様のラバー素材でできています。これにより、グリップ力が大幅に向上し、より指先に力を入れやすくなります。
また、接着面にはM3の強力な粘着テープが採用されており、貼り付けて一定の時間が経過することで接着力が増し、ズレる心配はありません。
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のメインクボタンは、指が滑りやすいと感じたため、付属のグリップテープで弱点をカバーしてくれます。
ソフトの使い方
「GITOPER G2 Wireless Mouse」は、専用ソフトドライバーを使用することで、詳細な設定を行うことができます。
Key Settings | ボタンの設定
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のマウスのボタンの設定は、「Key Settings」で行えます。
UI表示で分かりやすく、左右クリック、ホイールボタン、サイドボタン前後、裏面のDPIの計6つのマウスボタンの動作を割り振ることができます。
また、設定プロファイルの入出力で操作設定を保存するや、出荷状態に戻すことも可能です。
Debounce | 要設定
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のデバウンスの設定は、「Key Settings」の下にある「Debounce」で行えます。
デバウンスとは、クリック入力がデータとして認識されるまでの遅延です。速ければ速いほどクリック入力を速くできますが、チャタリングなど意図しないダブルクリックの原因となる事があります。
初期設定では12msとなっており、ゲームで使用するには多くのゲーミングマウス同様に2~4msをオススメします。
DPI Settings | DPIの設定
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のDPIの設定は、歯車マークの右側をクリックした「DPI Settings」で行えます。
DPIは50~2,600の範囲まで、DPIシフト数は最大7つまで、お好みの数値に設定できます。
LOD | リフトオブディスタンスの設定
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のリフトオブディスタンスの設定は、歯車マークの右側をクリックした「LOD」で行えます。
リフトオブディスタンスとは、マウスを接地面(マウスパッドやデスク)から浮かせた際に、センサーが反応する距離のことです。
1mmか2mmの2つから選択できます。
Ripple Controlとはリップル制御のことで、 操作上でのカクツキを修正し、ズレを抑える機能です。
Angle snappingとは直線の補正機能のことで、直線的な操作で発生する、ミリ単位のズレを修正してくれる機能です。
ゲームをプレイにおいて、「Ripple Control」と「Angle snapping」の機能は必要ありません。
マウスのプロパティ
右下のマウスアイコンをクリックすると、OSのマウスのプロパティが表示されます。
ここではポインターの速度やマウス加速などの基本的な設定を行えます。
Macro | マクロ設定
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のマクロ設定は、「Macro」で行えます。
任意のキー入力やサイクルタイムなど詳細な設定が可能です。複数のマクロ設定を保存し、切り替えることも可能です。
持ち方 | 実際に使用して
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のサイズ感や持ち方をレビューを行う際、手の大きさは下記に記載されている、日本人の男性平均の大きさを基準とします。
手の大きさ | 手長 | 手幅 | 手囲 |
---|---|---|---|
男性平均 | 183mm | 83mm | 202mm |
女性平均 | 169mm | 74mm | 179mm |
引用:河内まき子、2012:AIST日本人の手の寸法データ。
かぶせ持ち
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のかぶせ持ちは、あまり相性が良くないと感じます。
リア(後ろ側)の横幅が緩やかな膨らみになっているため、マウス全体を指で覆う際に小指の中央が浮いてしまい、薬指の行き場がなくなってしまいます。薬指を支える程度にして被せ持ちをすることも可能ですが、軽く振るだけで本体の重心がズレてしまい、操作性に違和感を感じました。
手のサイズが小さいユーザーにも、薬指や小指の位置に違和感を持つように感じました。
つかみ持ち
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のつかみ持ちは快適に使用できます。
リアの横幅の緩やかな膨らみが、手首付近の手のひら全体にフィットし、指で支えることで快適でありながらズレにくいです。
また、リアの緩やかな膨らみで手が広がっているため、指を大雑把に立てた状態から力を抜いてリラックスしている状態まで、快適なポジションを得る事ができます。
手のサイズが小さいユーザーは、手首付近の手のひらを若干トップ(中央)側にすることで、快適に使用できると感じました。
つまみ持ち
「GITOPER G2 Wireless Mouse」のつまみ持ちは、指を置く位置によって快適に使用できると感じます。
つまみ持ちは親指、小指、薬指で支えることが重要となります。指の位置をリア側にした場合、リアの側面が緩やかな膨らみになっているため、指の腹全体で触れることは非常に厳しく感じました。
しかし、指の位置を中央からフロントよりにした場合、指全体を立てる大雑把なつまみ持ちでも、指先でマウスを微調整することができるなど、優れた操作性がありました。
手のサイズが小さいユーザーは、持つことは可能なもののサイドボタンを押すのが厳しいように感じました。
「GITOPER G2 Wireless Mouse」と「G-PRO Superlight」| 徹底比較
サイズと形状の比較
「GITOPER G2 Wireless Mouse」と「G-PRO Superlight(G PRO Wireless)」のサイズを比べると、サイズ感は似ているもの、両側面やリア(後ろ)の横幅の膨らみの形状に違いがあります。
「G-PRO Superlight」のサイズ感を気に入っているユーザーならば、「GITOPER G2 Wireless Mouse」も快適に使用できると感じます。
全体的な性能の比較
GITOPER G2 Wireless Mouse | G-PRO Superlight | |
本体重量 | 57g | 63g |
センサー | PixArt PAW3395 | HERO 25K |
動作時間 | 最大70時間 | 最大70時間 |
「GITOPER G2 Wireless Mouse」と「G-PRO Superlight」に搭載されているスイッチやセンサーなどは違う物の、共に高性能なハイエンドなゲーミングマウスです。
最終的な選択は、形状はもちろん、メインボタンの押し心地、マウスホイールの回し心地、サイドボタンのサイズ、センサーの位置など、詳細な部分がユーザーにとっての決め手となると思います。
「GITOPER G2 Wireless Mouse」の良い点と改善点
良い点
- 左右対称の形状でリアの緩やかな膨らみ
- メインボタンの軽い押し心地
- 充実した付属品
「GITOPER G2 Wireless Mouse」は、左右対称の形状でリア(後ろ)の緩やかな膨らみと中央側面のへこみが特徴的です。持ち方を選ぶものの、大きさやリアの膨らみなど、他社のマウスのちょっとした改善で、持ちやすい形状となりました。また、充実した付属品も嬉しく感じます。特にグリップテープは、滑りやすい表面の不満を解消してくれました。形状や内部の性能などから、メーカーの拘りを感じるゲーミングマウスと言えます。
改善点
- サイドボタンが細すぎる
- ホイールを回した際の音
親指で支えるスペースを確保するためか、サイドボタンの縦幅が細すぎます。押す際には指の腹の感触に違和感を持ち、1週間使ったものの未だ不自然に感じます。
ここまで細くするのであれば、サイドボタンを搭載しなくても良さそうです。
また、ホイールを回した際の音が、若干大きいようにも感じました。
まとめ
「GITOPER G2 Wireless Mouse」は、左右対称の形状でリアは緩やかな膨らみがあることで、「つかみ持ち」を快適に行えるゲーミングマウスです。サイドボタンは細いことが特徴的で、ユーザーによって好みが大きく分かれます。また、滑りやすい表面は付属のグリップテープを使用することで、グリップ力が向上し指に力を入れやすくなります。専用ソフトドライバーのデザインは直感的で、初心者でも簡単に詳細設定が行えます。
左右対称の形状でリアの膨らみがあり、細いサイドボタンが特徴的なワイヤレスマウス「GITOPER G2 Wireless Mouse」、気になる方は是非一度使用してみてください。
この記事が少しでも参考になりましたら幸いです。
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