【Endgame Gear XM2we レビュー】洗練された左右対称の形状で、プロからも好評なワイヤレスマウス

ゲーミングデバイス

今回はEndgame Gearの人気ゲーミングマウス、「XMシリーズ」の初のワイヤレモデルである「Endgame Gear XM2we」を紹介します。

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「Endgame Gear XM2we」はこんなマウス!
  • 左右対称の形状でフロント(前)が低く、リア(後ろ)が高い
  • 表面のコーティングで優れたグリップ力
  • 重量が63gの軽量設計で、手に馴染む操作性
  • パラコードケーブルなど、細部まで拘った仕上がり
  • 「つかみ持ち」や「つまみ持ち」に最適

「Endgame Gear」とは?

The Game Changer | Endgame Gear

世界各国のゲーミングデバイスに情熱を注ぐユーザー達のアイディアを参考に、洗練されたゲーミングデバイスを開発するEndgame Gear。ドイツのベルリンで結成された小規模なチームから始まり、徐々に成長を遂げてきました。2019年に最初の製品である「XM1」は、世界中のユーザーから高い評価を受け、現在ではe-sportsのトッププロ選手も支持をする、人気ゲーミングデバイスメーカーとなっています。

「ENDGAME GEAR XM2we」の特徴

本体重量63g(ホワイト:+0.5g)形状左右対称
動作時間一週間程度接続方式無線(有線対応)
スイッチKailh GO OpticalセンサーPAW3370

同封物

  • マウス
  • USBレシーバー
  • アダプタ:USB Type-C to USB Type-A
  • ケーブル:USB Type-C to USB Type-A
  • 取扱説明書

形状と大きさ | 左右対称

「Endgame Gear XM2we」の形状は、左右対称の右利き専用となっています。

膨らみの最高点がマウスのリア(後部)に位置し、フロント(前部)に向かうにつれて徐々に低くなる形状が特徴です。その様な形状の特徴から、ZOWIE ZA13を連想させます。

リア(後ろ側)の横幅は、緩やかな膨らみがあり、持った際の安定性とホールド力をより向上させ、しっかりとマウスの重心を抑えることができます。

サイドボタンは、中央が膨らんでおり、細部までより操作性を意識した強い拘りを感じます。

ゲーミングマウスとしては無難なサイズで、手のサイズが日本人の男性平均のユーザーであれば快適に使用することができます。

表面のコーディング | 優れたグリップ力

「Endgame Gear XM2we」の表面には、マットUVコーディングが施されています。

このコーディングにより、マット感がある表面で、滑りにくく指先が吸い付き、力を入れやすいです。また、指先や手の平に汗が付いた状態でも、しっかりとしたグリップ力を得ることができます。

軽量設計 | 63g

「Endgame Gear XM2we」の重量は、公式の詳細情報ではブラックが63g、ホワイトが63.5gとなっている軽量設計です。実測では、マウスソールを含めて63gでした。

また、軽量設計にも関わらず、表面の素材や質感からは耐久性に一切の心配を感じませんでした。激しいマウス操作でも、プレイ中に表面が破損するような心配はありません。

スイッチ | 軽い押し心地

メインボタン

「Endgame Gear XM2we」のメインボタンには、Kailh GO Opticalを搭載しています。軽い押し心地で、スイッチの柔らかさを感じつつも程よい反発力があります。とっさの判断でも瞬時に対応することができ、快適なクリック感を得られます。

クリックした際には、「カチカチ」としたスイッチ音が鳴り響き、指全体にクリックの感触が伝わります。押し込んだ後には程よい反発力があり、軽く指の力を抜くだけでスイッチが押し戻されます。

また、メインボタンの押す場所に寄っては、押し込んだ際の硬さが異なります。フロント(前)寄りのメインボタンは、非常に軽い力で押すことができ、センター(中央)寄りのメインボタンは、ある程度の硬さを感じ、指先に力を入れる意識をして押す必要があります。メインボタンの中央では適度の硬さで、押す際も扱いやすさを感じ、連打などにも適していると感じました。

サイドボタン

「Endgame Gear XM2we」のサイドボタンには、Kailh GM 2.0を搭載しています。約3mm程飛び出しており、約5~7mmの縦幅です。軽い押し心地のため、とっさの判断でも瞬時に入力できます。

サイドボタン下の中央には、約17mm程の掴む・持つスペースが十分にあるため、誤動作でサイドボタンを押してしまう心配はありません。

ホイール | 軽い力で回る

回し心地

「Endgame Gear XM2we」のホイールは、TTC Silverを搭載しており、ラバー(ゴム)素材で、横のラインが施されています。

回し心地は、軽い力で回すことができ、程よく強いノッチ感があり、1つ1つの詳細なスクロールも快適に使用できます。また、ノッチ感が強いので誤動作の心配もありません。

ホイールクリック

「Endgame Gear XM2we」のホイールクリックには、Kailh GM 2.0を搭載しています。重くしっかりとした押し心地があります。押し込んだ際には、カチカチとした大きなクリック音がなるほど、スイッチの感触が指全体に伝わります。

スイッチを入力するまでの重みがあるため、ホイールを回した際に押してしまう誤動作の心配は感じませんでしたが、連打を多用するようなシーンでは不向きに感じました。

センサー | 高性能センサー

「Endgame Gear XM2we」のセンサーはPixArt社のPAW3370を搭載しています。繊細なマウス操作でも、ズレのない正確なトラッキングが可能です。

センサーの位置は、センター(中央)寄りになっており、幅広いユーザーが快適に使用できる位置だと思います。

専用ソフトドライバーを使用することで、センサーの様々な詳細設定を行うことが可能です。DPIは最高19,000DPIまで、ポーリングレートは最大1,000Hzまでなど、詳細な数値を設定できます。

DPIの初期設定は、400/800/1,600/2,300の4段階で、本体裏にあるmodeボタンで切り替えが可能です。

MouseTester (1000Hz)

無線接続 | 低遅延

「Endgame Gear XM2we」には、2.4GHz帯の無線接続有線接続の2種類の接続方式があります。国内向けモデルは、技適認証(工事設計認証)を受けており、技適マークが付いて安心して使用することができます。

バッテリーは410mAhで、公式の詳細情報では一週間程度のゲームプレイが可能と表記されています。バッテリー容量から、最大連続動作は70時間程度だと推測されます。バッテリー残量は、左側面のLEDで確認することができます。

実際の使用では遅延や誤動作など、動作に問題はありませんでした。

ケーブル | 柔らかく拘りあるコネクター

「Endgame Gear XM2we」は、USB Type-Cを採用しており、付属のケーブル(USB Type-C to USB Type-A)は、柔らかいパラコードケーブルになっています。


特にケーブルのコネクター部分は、ケーブルが上の方を向くように斜め上を向いています。ケーブルが上に向いていることにより、激しいマウス操作でもケーブルが邪魔をすることなく、マウスパッドとケーブルが触れることによる摩擦が大幅に軽減され、より快適にプレイできます。マウスバンジーを使用することで、更にこの効果を実感することができます。

ケーブルの構造からもENDGAME GEARの強い拘りを感じます。

マウスソール | PTFEで爽快な滑り

「Endgame Gear XM2we」には、センサー部分に1つ、上下2ヶ所に大きなマウスソールがあります。厚さは約0.8mm、素材には滑りを重視したPTFEを約99.5%使用することで、摩擦が少ない快適な滑りが可能です。また、十分なエッジ加工が施されており、マウスパッドとの引っ掛かりを軽減してくれます。

1年保証 | 充実したアフターサービス

「Endgame Gear XM2we」には、アーキサイト(ARCHISITE)やAmazonのアーキサイト@ダイレクトなど、Endgame Gearの国内代理店から購入することで、1年間の保証サービスを受けることができます。開封直後の初期不良はもちろん、万が一の故障でも保証対象内の内容であれば、適切な保証対応を受けることができます。

高い商品の品質だけではなく、充実したサービスもあり安心して使用することができます。

ソフトの使い方

「Endgame Gear XM2we」は、専用ソフトドライバーを使用することで、詳細設定を行うことができます。

Endgame Gear Shop
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Key Settings | ボタンの設定

「Endgame Gear XM2we」のマウスのボタンの設定は、「Key Settings」で行えます。

UI表示で分かりやすく、左右クリック、ホイールボタン、サイドボタン前後、裏面のmodeの計6つのマウスボタンの動作を割り振ることができます。

また、設定プロファイルの入出力で操作設定を保存することや、出荷状態に戻すことも可能です。

Debounce | デバウンスの設定

「Endgame Gear XM2we」のデバウンスの設定は、「Key Settings」の下にある「Debounce」で行えます。

デバウンスとは、クリック入力がデータとして入るまでの遅延です。速ければ速いほどクリック入力を速くできますが、チャタリングなど意図しないダブルクリックの原因となる事があります。

ゲームで使うには、多くのゲーミングマウス同様に2~4msをオススメします。

CPI Settings | DPIの設定

「Endgame Gear XM2we」のDPIの設定は、歯車マークの右側をクリックした「CPI Settings」で行えます。

DPIは50~19,000の範囲まで、DPIシフト数は最大4つまで、50DPIの単位でお好みの数値に設定できます。

Polling Rate | ポーリングレートの設定

「Endgame Gear XM2we」のポーリングレートの設定は、歯車マークの右側をクリックした「Polling Rate」で行えます。

ポーリングレートは125/250/500/1,000Hzまで設定可能です。1,000Hzに設定することで、より精度が高いトラッキングが可能となります。

LOD | リフトオブディスタンスの設定

「Endgame Gear XM2we」のリフトオブディスタンスの設定は、歯車マークの右側をクリックした「LOD」で行えます。

リフトオブディスタンスとは、マウスを接地面(マウスパッドやデスク)から浮かせた際に、センサーが反応する距離のことです。

1mm2mmの2つから選択できます。

Ripple Controlとはリップル制御のことで、 操作上でのカクツキを修正し、ズレを抑える機能です。

Angle snappingとは直線の補正機能のことで、直線的な操作で発生する、ミリ単位のズレを修正してくれる機能です。

ゲームをプレイにするにあたり、「Ripple Control」と「Angle snapping」の機能は必要ありません。

持ち方 | 実際に使用して

「Endgame Gear XM2we」のサイズ感や持ち方をレビューするに当たり、手の大きさは下記に記載されている、日本人の男性平均の大きさとします。

手の大きさ手長手幅手囲
男性平均183mm83mm202mm
女性平均169mm74mm179mm

引用:河内まき子、2012:AIST日本人の手の寸法データ。

かぶせ持ち

「Endgame Gear XM2we」のかぶせ持ちは、あまり相性が良くないと感じます。

リア(後ろ側)の横幅が緩やかな膨らみになっており、小指と薬指のポジションが不安定になってしまい、全体を支えることが困難に感じます。無理にかぶせ持ちをすることも可能ですが、持つスペースを確保するために手の平が斜めになってしまい、本体の重心がズレてしまうなど、操作に違和感を感じます。

手のサイズが小さいユーザーであれば、ある程度快適に使用できるように感じました。

つかみ持ち

「Endgame Gear XM2we」のつかみ持ちは、非常に快適に使用できます。

リア(後ろ側)の横幅が緩やかな膨らみで、手首付近の手のひら全体にフィットし、手のひらだけでもマウスを浮かせられる程の十分なホールド力があります。また、両サイドの凹みがあることで、指先に力を入れやすく、指の快適なポジションを得るにも十分なスペースがあります。

フロント寄りが低い形状のため、メインボタンのポジションやグリップ力を調整でき、長時間のプレイでも指先が疲れにくく、優れた操作性を得ることができます。

手のサイズが小さいユーザーは、手のひら全体でホールドするのに精一杯で、若干指先に力を入れにくいように感じました。

つまみ持ち

「Endgame Gear XM2we」のつまみ持ちは、非常に快適に使用できます。

リア(後ろ側)の横幅が緩やかな膨らみが薬指にフィットし、親指と小指も加えて全体をしっかりとホールドすることができます。また、両サイドの緩やかな形状で指先に力を入れやすく、指先で行う前後の微調整も容易に行えます。

フロント寄りが低い形状のため、メインボタンのポジションやグリップ力を調整でき、指全体を立てる大雑把なつまみ持ちでも、優れた操作性がありました。

手のサイズが小さいユーザーは、フロント(前)寄りで持つことで、指先に力を入れやすくなるように感じました。

交換用マウスソール

「Endgame Gear XM2we」の交換用マウスソールは、ENDGAME GEARとCorepadから販売されています。

「Corepad Skatez」は、PTFE(フッ素樹脂)を100%使用し、エッジ加工が施された引っ掛かりのない、スムーズな滑りが特徴な高品質のマウスソールです。現在は「Corepad Skatez PRO(NORMAL)」のみの取り扱いですが、7月下旬頃に「AIR」と「CTRL」の2種類の販売も予定しているとのことです。

上記では、「Corepad Skatez」の全3種類のマウスソールを徹底比較して解説していますので、是非参考にしてください。

「Endgame Gear XM2we」と「G-PRO Superlight」| 徹底比較

サイズ感と形状

「Endgame Gear XM2we」と「G-PRO Superlight(G PRO Wireless)」のサイズを比べると、サイズ感は似ているもの、フロント(前)やリア(後ろ)の膨らみの形状に違いがあります。

「G-PRO Superlight」のサイズ感を気に入っているユーザーであれば、「Endgame Gear XM2we」のサイズにも違和感を感じることなく快適に使用できると感じます。

全体的な性能

Endgame Gear XM2weG-PRO Superlight
本体重量63g63g
センサーPixArt PAW3370HERO 25K
動作時間一週間程度最大70時間

「Endgame Gear XM2we」と「G-PRO Superlight」の、スイッチやセンサーは違うものの、性能には大きな差がなく、共にハイエンドなゲーミングマウスです。

最終的な選択は、形状はもちろん、メインボタンの押し心地、マウスホイールの回し心地、サイドボタンのサイズなど、詳細な部分がユーザーにとっての決め手となると思います。

「Endgame Gear XM2we」の良い点と改善点

良い点

  • フロントが低く、リアが高い左右対称の形状
  • 表面のコーティング
  • 細部まで高品質の仕上がり
  • 専用ソフトドライバーの操作性が良い

「Endgame Gear XM2we」は、膨らみのトップがリア寄りで、フロント(前)になるにつれて低い、左右対称の形状が最大の特徴です。表面素材、サイドボタン、ケーブルの細部まで丁寧な仕上がりになっており、満足できる高品質のハイエンドゲーミングマウスです。

また、専用ソフトドライバーはシンプルなUI表示で直感的な操作ができ、初めてのユーザーでも扱いやすいです。

センサーに関しては、PixArt社の最新のPAW3395ではなくPAW3370を搭載しているのは、デメリットに感じません。PAW3395とPAW3370の大きな違いは、PAW3395は低電力モードで消費電力を僅かに抑え、MotionSync機能が搭載されていることです。しかし、実際のゲームプレイでは、MotionSync機能はデメリットである入力遅延があり、ユーザーによって好みが大きく分かれます。精度の高さからより多くのユーザーに支持をされているPAW3370は、最適な選択だと感じます。

形状と無難なサイズ感から、持ち方に適応できれば非常に気に入る、魅力的なゲーミングマウスと言えます。

改善点

  • クリック音が鳴り響く
  • ホイールクリックが重い

スイッチ部分の紹介でも触れたように、メインボタンを押した際の「カチカチ」としたスイッチ音が響きます。ゲーミングマウスとしては許容範囲ですが、静音性が高いマウスを好みとするユーザーには、音が気になると感じました。

ホイールクリックは重く、しっかりとしたクリック感があります。クリックが重い一方で、ホイールを回す際の誤動作は非常に少ないですが、連打などには適していないと感じました。

まとめ

「Endgame Gear XM2we」は、リアが高くフロントになるにつれて低い左右対称の形状で、「つかみ持ち」や「つまみ持ち」に最適なハイエンドゲーミングマウスです。表面のコーティング、サイドボタン、ケーブルのコネクター部分など細部にまで拘っており、価格に見合った高品質な仕上がりで、幅広いユーザーが満足できると感じました。また、専用ソフトドライバーは直感的な操作を可能したデザインで、初めてのユーザーでも簡単に詳細な設定を行う事ができます。

左右対称の形状の中でも、リアが高くてフロントが低い、細部まで高品質なワイヤレゲーミングマウス「Endgame Gear XM2we」、気になる方は是非一度使用してみてください。

この記事が少しでも参考になりましたら幸いです。

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