人間の情報収集の約80%は視覚に依存していることが知られており、ゲームのプレイにおいても、高性能なゲーミングモニターの重要性は計り知れません。今回は144Hzのリフレッシュレートで鮮明な色を映し出し、1ms(GTG)の低遅延の応答速度を実現した「Pixio PX248 Prime Advanced」を紹介します。
- 144Hz、応答速度1ms(GTG)でズレのない滑らかな映像を映す
- Fast IPSパネルで、99% sRGBの鮮明な色彩を表現
- ゲームやグラフィックデザインなど、幅広いシーンでプロが活用できる性能
- 2.4万円台で最上位同等の機能を搭載
- PCはもちろん、PlayStaion 5やNintendo Switchにもオススメ
目次
「Pixio」とは?
2016年にアメリカでゲーマーらによって設立された、モニターブランド Pixio。どのゲーミングモニターも抜かりない高品質で、ユーザーが求める映像や機能をしっかりと抑えながらも、誰もが手に取りやすいお手軽な価格で販売。破格の人気製品がわずか1分で完売するなど、その企業努力の甲斐あって、世界中のユーザーから「コスパ最強メーカー」として愛されています。現在では、プロシーンで活躍する選手もPixio製のゲーミングモニターを使用しており、確かな品質とお手頃な価格で世界中から注目をされています。
「Pixio PX248 Prime Advanced」の特徴
画面サイズ | 23.8 inch | 解像度 | 1920×1080p |
リフレッシュレート | 144Hz | 応答速度 | 1ms(GTG) |
パネル | Fast IPS | 色域 | 99% sRGB |
映像出力端子 | HDMI(2.0)×2、DP(1.4)×2 | VESA | 100×100mm |
リフレッシュレート|144Hz
「Pixio PX248 Prime Advanced」は、144Hzのリフレッシュレートに対応しています。
リフレッシュレートが高ければ高いほど、滑らかな映像を出力することができ、残像が大幅に減少します。
イメージではパラパラ漫画の様で、コマ数が少なければ1枚1枚のシーンが飛んで、カクカクとした映像になりますが、コマ数が多ければ滑らかで、細かな動きまで綺麗に見る事ができます。
これはゲームでも同じで、リフレッシュレートが高ければ視認性が向上し、より早く敵などの対象物を視認できます。敵の小さな動きをいち早く視認することで、大きなアドバンテージを取る事ができます。
PC以外にもSONY PlayStation 5では120Hz、Nintendo Switchでは60Hzまで対応しています。
Fast IPS|どこからでも鮮明な映像を
「Pixio PX248 Prime Advanced」ではFast IPSパネルを採用しており、より鮮明で色彩豊かな表現をしてくれ、ディスプレイに映る作品からは、クリエイターの小さな拘りまで感じ取る事ができます。
例えば映し出すのが難しいとされている黒は、温かみのある黒から深みのある黒まで幅広く表現しれくれます。また、視野角が広くどの角度からでも色の変わりがないため、ディスプレイの角度を変えても正しい色を見る事ができます。
99%のsRGBカバー率により、色彩を重視するプロのグラフィックデザイナーも、理想通りの色を作品に取り入れられ、仕事を支える上で十分な満足度を得られるゲーミングモニターです。
応答速度が1ms(GTG)|より素早いレスポンス
「Pixio PX248 Prime Advanced」では、非常に素早い1ms(GTG)の応答速度で、ゲーミングモニターが負けの言い訳として通用しないほどの性能です。
応答速度はモニターに映像が表示されるまでの速度を示しています。応答速度が早ければ早いほど残像が軽減され、より滑らかな映像が映ります。0.1秒を競うFPSや格闘ゲームでは反応速度が勝敗を大きく左右します。そのため、ゲーミングモニターを選ぶのであれば、応答速度が1ms以下が最適とされています。
「Pixio PX248 Prime Advanced」は、Fast IPSパネルを採用することで、IPSパネルの弱点でもあった応答速度を1ms(GTG)まで改善し、ゲームで高いパフォーマンスを発揮してくれます。
FreeSync Premium|ズレない、正確な映像
「PX259 Prime」ではAMDのグラフィックボード、RadeonシリーズのFreeSync Premiumに対応しています。
これによりリフレッシュレートの範囲を、フレームレートが下回った時に発生するテアリングやスタッタリング(映像のズレ)に対し、同じフレームを複数回表示させて最小限に抑え込む事ができます。
映像の一部に遅れや数ミリのズレもない、正確な映像を映し、ゲームやグラフィックデザインでは対象物の正しい輪郭を認識できます。
また、公式ページには記載がありませんが、NIVIDIAのグラフィックスカード、GeForceシリーズのG-Syncにも対応しています。
Black Stabilization|暗い部分を見えやすく
「Pixio PX248 Prime Advanced」は、暗所の視認性を向上する、Black Stabilizationを搭載しています。
Black Stabilizationは、明暗差の調整を行い暗所の視認性を大幅に向上してくれます。暗所を明るくする分、全体的に黒の表示幅が上がり白くなりますが、判別は一段としやすくなり、瞬時に反応する事ができます。
ゲームをプレイするにあたり、見えないというのは一切の情報を得る事ができず、大きな致命傷とも言えます。一部ゲームでは、よりゲームの世界観に没入できるように暗所があり、中には背景と敵が同一化して区別が付かず、プレイに支障をきたすこともあります。
Flicker Freeとブルーライトカット機能|目の負担を軽減
「Pixio PX248 Prime Advanced」は、光の強弱によって生み出される波を最小限に抑え込み、眼への負担を大幅に軽減してくれる、Flicker Free機能を搭載しています。
液晶ディスプレイは通常、1秒間に200回程度光の強弱を繰り返し、映像の波を作ります。1秒間に200回程度の強弱は、人間の意識と感じ取ることはできませんが、眼では無意識にその変化を感じ取っており、光の切り替えと調整で眼には負担が掛かっています。
そんな目への負担をFlicker Freeで軽減することができます。
また、ブルーライトカット機能も搭載された非光沢ディスプレイにより、大切な眼へにも考慮されたゲーミングモニターになっています。
2年間保証|充実した保証
Pixioのモニターはどれも高品質で心配ありませんが、初めてのPixio製のモニターを購入するにあたり、価格の安さから製品の品質や故障に不安を感じる方もいるかもしれません。
「Pixio PX248 Prime Advanced」には、2年間の充実した保証が付いています。Pixio公式ストアの購入では更に1年間追加された、3年間の保証になります。
この保証の特に凄いところは、保証規定に基づいたドット抜けにも対応しており、購入前から製品の無事を祈る必要はありません。
手に取りやすい価格|優れたコストパフォーマンス
144Hz、鮮明な映像を提供するFast IPSパネル、1ms(GTG)の応答速度など、ゲームやグラフィックデザインなど様々な用途に適した、高性能でありながら24,980円という優れたコストパフォーマンスを実現しています。
用途に合わせたゲーミングモニターを2台用意するよりも、このゲーミングモニター1つで完結してくれます。
Pixioの全ての製品は、購入して損をしない、コストパフォーマンスに優れた製品のみを販売しています。
外見・デザイン
梱包
Pixioのイメージカラーである真っ赤な化粧箱です。
同封物
- ディスプレイ
- スタンド台座
- プラスドライバー
- Display Port ケーブル
- 電源アダプター
- 簡易的な取り扱い説明書
外見とデザイン
正面
「Pixio PX248 Prime Advanced」は、黒を基調したシンプルなデザインで、枠が極めて小さいベゼルレスモニターです。左右の一番端の枠からディスプレイの表示領域までは、7mm前後と極めて薄く、モニターを並べて使用するのにも十分な薄さです。また、Pixioロゴ周辺のなどの全体的な枠は、少しザラザラとした質感です。
右側の下側には、モニターのステータス状態を表すライトが搭載されています。
背面
「Pixio PX248 Prime Advanced」の背面は、ゲーミングモニターらしいシンプルなデザインが施されています。
スタンド
「Pixio PX248 Prime Advanced」のスタンドはネジ式となっています。
このスタンドはチルト調整のみに対応しており、実際の測定では上下約10°程と浅めの調整が可能です。高さ調整機能はありません。
スタンドのサイズは横30×縦16cm程と少し大きめです。スタンドをディスプレイに装着し、デスクからモニターフレームまでの高さは約8.8cm、モニター表示領域までの高さは約10cmとなります。
スタンドの調整機能に不満を感じる場合は、「Pixio PS2S」などのモニターアームを使用することで、机のスペースを十分に確保でき、ユーザーの最適な場所に設置できます。
入力端子
「Pixio PX248 Prime Advanced」の入力端子は、背面の右側(正面から見て左側)に位置し、HDMI(2.0)が2つ、Display Port(1.4)が2つ、そしてオーディオ出力端子が1つあります。
スピーカー
「Pixio PX248 Prime Advanced」の背面左右には、スピーカーが搭載されています。スピーカーの音が正面ではなく後ろ向きで出るため、音質は基本的には十分ですが迫力に欠ける場合があります。ゲームでは世界観を感じるには物足りなく、軽い動画の視聴程度であれば問題ありません。もし拘りがある場合は、背面の出力端子からスピーカーに繋げて利用することもできます。
OSDメニュー操作
メニュー操作
「Pixio PX248 Prime Advanced」のメニューボタンを押すと、総合的なメニューが表示されます。モニターの詳細設定が表示され、用途に合わせた設定が可能です。
プリセットにはシーン別でそれぞれの設定がされており、プロファイルを簡単に切り換えることができます。
1ms(GTG)の応答速度にするには、「ゲーミング設定」から「OverDrive」を選択し、「High」に設定します。
クロスヘア設定
「Pixio PX248 Prime Advanced」にはモニター内臓のクロスヘアが搭載されています。
「ゲーミング設定」の「ゲームアシスト」にある「クロスヘア」から選択可能で、レッドとグリーンの計6種類から選べます。
使用感
作業|Fast IPSの繊細な色
「Pixio PX248 Prime Advanced」は、Fast IPSで99%のsRGBカバー率を有し、グラフィックデザインではユーザーのイメージ通りの色を映し出します。小さな色の違いはもちろん、細部の詳細なグラデーションまでより拘りやすくなります。
また、資料作成などの微細な色彩を重視しないシーンでは、発色を温かい色に変更することで、目が疲れやすい白い強い光なども抑える事ができ、より作業に集中できます。
ゲーム|暗いところも見えやすく
ゲームでは視認性がゲーミングモニターの最も重要な役割です。「Pixio PX248 Prime Advanced」のBlack Stabilization機能を使用し、様々なゲームをプレイしたところ、敵などの対象物と背景の区別がより容易になり、より目で追いやすく感じました。特にライティングが均一化されていないバトルロイヤルゲームなどで、ゲーミングモニターとしての機能を十分に感じ取れることができました。
また、グラフィックに拘っているゲームでは、Fast IPSの繊細な色を映し出すことで、ゲームの感動をより伝えてくれます。
映像・鑑賞 | 綺麗な色彩表現
「Pixio PX248 Prime Advanced」は、映画やアニメでは繊細な色彩で鮮明な映像を映し出します。
スマートフォンやタブレットでも映像は楽しめますが、大画面であればあるほど、映像の迫力や詳細な箇所まで鮮明に映り、没入感がありより一層楽しむことができます。
綺麗な映像は、Fast IPSパネルならではの強みです。
60Hzと144Hzの違いは感じる?
結論として、多くのユーザーが60Hzと144Hzの違いを体感できます。
多くのユーザーは、マウスのカーソルを動かすだけで、その違いを感じ取れるほどです。ゲームでの激しい視点操作では、144Hzの滑らかな映像に驚きを感じます。より細かい描写で残像が減少し、滑らかな映像でターゲットを抑えやすいです。
また、映像の滑らかさやターゲットの追いやすさから、ユーザーのパフォーマンスが向上し、スコアーなどの数値として向上の変化を感じられるかもしれません。
「PX248 Prime Advanced」と「ZOWIE XL2411K」|徹底比較
今回は「Pixio PX248 Prime Advanced」と、ゲームをプレイする多くのユーザーに人気のある「BenQ ZOWIE XL2411K」を徹底比較します。
この比較からも「Pixio PX248 Prime Advanced」のコストパフォーマンスの凄さが分かります。
Pixio PX248 Prime Advanced | BenQ ZOWIE XL2411K | |
リフレッシュレート | 144Hz | 144Hz |
画面サイズ | 23.8inch | 24inch |
パネル | Fast IPS | TN |
応答速度 | 1ms(GTG) | 1ms(GTG) |
価格 | ¥24,980 | ¥36,000 |
パネル|映像の違い
パネルの違いから、映像の質や性能には差が生じます。
「Pixio PX248 Prime Advanced」は幅広いシーンに対応した鮮明な映像を映し、どの角度から見ても色の違いが少ない、Fast IPSならではの強みを持っています。
「BenQ ZOWIE XL2411K」は、よりゲームに特化したTNパネルを採用しており、鮮明差はFAST IPSに比べて劣るものの、ZOWIEならではのゲーム設定で敵などの対象物を明瞭に映してくれます。同じ144Hzでも「BenQ ZOWIE XL2411K」は残像処理に優れ、くっきりとした映像を映し出します。
映像の表現に関しては、「Pixio PX248 Prime Advanced」は正しい色を映し、綺麗な映像を楽しむことがます。これに比べて「BenQ ZOWIE XL2411K」は、残像処理と色彩調整を通じて視認性を向上させ、ゲームに特化した映像を映し出します。
スタンド|調整の幅
「ZOWIE XL2411K」のスタンドは、ゲーマーに向けて特に工夫された設計です。幅広い高さ、チルト(上下角度)、スウィーベル(左右の回転)調整が可能です。そしてマウスパッドのスペースを十分に確保するために、台座はコンパクトな設計となっています。激しいデバイス操作を考慮し、ディスプレイをしっかりと固定し、揺れに強いのが特徴です。
このようなことから、スタンド機能に関しては「Pixio PX248 Prime Advanced」に比べて「ZOWIE XL2411K」が、より調整がしやすくなっています。
しかし、最近ではモニターアームを使用するユーザーも多くなり、「ZOWIE XL2411K」のスタンドでも機能面はモニターアームに劣ります。
「PX248 Prime Advanced」の良い点と改善点
良い点
- 144Hzの滑らかな映像
- Fast IPSで繊細な色を映す、グラフィックデザインにも最適
- IPSの弱点であった応答速度を1ms(GTG)まで解消
- ゲームで高いパフォーマンスを発揮する必須機能を搭載
- ベゼルレスでスタイリッシュ
- 2.4万円台で高性能で高品質を実現
「Pixio PX248 Prime Advanced」はFast IPSならではの綺麗な表現をしてくれるディスプレイに、ゲームには欠かせない高いリフレッシュレートと早い応答速度に対応しながらも、2.4万円台の優れたコストパフォーマンスが高い評価となります。
また、ゲームでは暗所を明るくするBlack Stabilization機能や、映像のずれを最小限に抑えるFreeSync Premiumなど視認性を向上させる高性能な機能を搭載しているのも魅力的に感じました。
グラフィックデザインにも最適な繊細な色を映し、ゲームでも活躍しれくれるゲーミングモニターを探しているユーザーや、PlayStation 5 や Nintendo Switchなどのコンソールゲームのユーザーで今後ゲーミングPCの購入を検討しているユーザーには非常にオススメです。
改善点
- スタンドの調整幅が狭い
「Pixio PX248 Prime Advanced」の価格を考慮すれば、特に目立った改善点は見つかりませんが、強いて言えばスタンドの調整幅が狭いことくらいです。
しかし、徐々にモニターアームの使用が主流となっている現在では「Pixio PX248 Prime Advanced」のようなモニター本体のコストパフォーマンスに優れている製品の方が、ユーザーとしても非常に嬉しく感じます。
改善点を見つけ出すのに苦労するほど、優秀な製品となっています。
まとめ
「Pixio PX248 Prime Advanced」は、Fast IPSの綺麗な映りと144Hzの高いリフレッシュレートで、滑らかな映像を映し出すゲーミングモニターとなっています。特に99% sRGBカバー率で、プロのグラフィックデザイナーが仕事利用できる、鮮明な正しい色をどの角度からも表現してくれます。また、ゲームでは明暗差の調整機能やズレを最小限に抑えた映像で、敵などの対象物をより精度が高く抑えることができ、一瞬の隙も見逃さない十分な機能を備えています。幅広いシチュエーションで活躍しれくれるゲーミングモニターでありながら、2.5万円を切る優れたコストパフォーマンスが特徴です。
綺麗で滑らかな映像を提供する、高いコストパフォーマンスを誇るゲーミングモニター「Pixio PX248 Prime Advanced」、気になる方はぜひ一度使用してみてください。
この記事が少しでも参考になりましたら幸いです。
コメント