【Final E500 レビュー】FPSゲームでも快適!音で空間と方向性が感じられる、ゲームやVR、ASMR向けイヤホン

周辺機器

今回はゲームやVRでの音に特化し、コストパフォーマンスに優れたイヤホン「Final E500」を紹介します。

「Final E500」はこんなイヤホン!
  • ゲームやVRに特化した音の表現
  • バイノーラル技術を用いた立体的な音
  • 耳栓型の5サイズのイヤーピースで抜群のフィット感
  • 1,000円台で優れたコストパフォーマンス

Finalとは?

Logo
神奈川県川崎市を拠点に、イヤホンやヘッドホンなどを開発する日本のオーディオデバイスブランド Final。音は音楽体験で計り知れない影響を与えると考え、世界中で高い支持を受けるハイエンドなオーディオデバイスから、学生でも手に取りやすいコストパフォーマンスに優れたエントリークラスのイヤホンまで、幅広いユーザーが価格以上の音楽体験で満足する製品開発を行っています。現在は、ユーザーの使用用途に合わせた、最適な音を提供するための学習用イヤホンやVR用イヤホンなど、様々な分野で注目を集めています。

「Final E500」の特徴

ドライバー6.4mm ダイナミック型付け方カナル型(耳栓型)
質量15 g接続方式有線(3.5mm)
筐体ABS樹脂コード長1.2mm

同封物

外見 | カナル型

「Final E500」はカナル型のイヤホンとなっており、装着の際は耳栓を付けるように耳栓型のイヤーピースを耳の中に入れます。

本体はコンパクトな円柱形で非常に小さいです。表面にはブラックのコーティングが施され、高級感を感じます。

ドライバー | ダイナミック型

「Final E500」は小口径6.4φ(6.4mm)のダイナミック型ドライバーユニットを搭載しています。

ドライバーには様々な大きさがあり、イヤホンでは10mmを超える物は大口径となります。口径が大きい程沢山の空気を動かせ、より深い低音を響かせることができます。

F3

6.4φのダイナミックドライバーは、高音と低音の程よいバランスが取れた心地よい音を出してくれます。そのためゲームなどでは、キャラクターの足音や銃声音、エフェクト音の細部まで聞こえやすい音を出してくれます。

3Dオーディオ | 空間を生み出す

「Final E500」の最大の特徴は音の性質です。バイノーラル技術を用いることで、音で空間を生み出し方向感を認識でき、ゲームでより立体的な感覚を感じ取ることができます。

従来のバイノーラルイヤホンは、より現実に近い空間を音で表現するため、幅広い音域に対応していました。しかし、ゲームで使用される音源は、物語の世界観を表現するための独特な高音域が使用され、僅かなズレが空間を認識する上で違和感を与えていました。

「Final E500」はゲームやVRなどの仮想空間を表現する音に特化して開発されたことで、ユーザーが音を通じて世界観に没入できるほどのイヤホンとなっています。

イヤーピース | 心地よいシリコン製

「Final E500」のイヤーピースは、シリコン素材の優しい着け心地が特徴です。

イヤーピースのサイズは、SS, S, M, L, LLの5種類が付属しています。装着の際に左右の識別が容易にできるよう、イヤーピースの軸には赤とグレーの2色で分かれています。

付属されているイヤーピースは、軸は芯がある硬さで傘は薄く柔らかさがあります。耳栓のように装着する際には、軸が耳の中心分を捉え、傘が耳の入り口を塞ぐような形でフィットします。

イヤーピースの素材や構造だけでも聞こえる音の表現は変化します。付属のイヤーピースは快適な着け心地で、低音域の深みが伝わりやすく、高音域の刺すような音が軽減され、心地よい音をユーザーが感じ取れます。

充実した保証対応

「Final E500」には1年間のメーカー保証があります。

お手頃価格のため、日本のオーディオブランドとして耐久性や品質に不安を感じ、購入を迷っているユーザーも少なくないと思います。しかし、Finlaでは、様々なオーディオデバイスに合った適切なメーカー保証があります。「Final E500」が初期不良や万が一の故障など、メーカーが定めた保証対象内の内容であれば、修理や交換の適切な保証対応を受けることができます。

Finalのオーディオデバイスは、保証対応を含めたコストパフォーマンスが高く、新規ユーザーでも安心して購入できます。

実際に使用して

空間に溶け込む

「Final E500」は、立体的音響に最適なバイノーラル技術を用いられたイヤホンということもあり、空間が認識できる程の音を感じ取ることができます。上記のデモ動画では、音だけで様々な世界観が表現され、実際のゲームでは映像とユーザーの操作が加わることで、まるでその世界にいるかのような没入感を感じました。

FPSゲーム

FPSゲームでは敵のちょっとした足音が試合の状況を左右する程、音の情報は重要です。

実際様々なゲームタイトル(CS:GO, VALORANT, APEX Legendsなど)で使用したところ、敵の場所をある程度把握することで、より有利な交戦状況を作り出すことが可能でした。また、前後左右の方向の認識だけではなく、上下など周囲の空間全体を音で感じ取れました。

ゲームやVRの詳細な音で情報を伝えてくれることから、FPSゲームの使用で十分に満足できるイヤホンに感じました。

音楽

価格以上の音質である程度のメリハリがあり、同価格帯でコストパフォーマンスが高いと評価されるイヤホンと同等の音を提供してくれます。

同じくfinalの製品である、E3000のような音楽を聴くためのイヤホンと比較した場合、その音の差は明確で音域が狭く迫力に欠けてしまいます。クラシックでは、楽器1つ1つが奏でる音がぼやけて混ざり合った音で伝わります。

ファイナル(final)
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「Final E500」は、ゲームやVRなどの仮想空間の表現に優れたイヤホンとして、しっかりとした差別化がされており、音楽をメインで聞くのであればfinal E3000のようなイヤホンが優れていると感じます。

装着感

冒頭でお伝えしましたが、「Final E500」は耳栓型のイヤーピースとなっています。軸で耳の中心を捉え、傘で耳の入り口を塞ぐことにより、着けた際に十分に周囲の雑音を軽減し、イヤホンから出る音に集中できます。

柔らかいシリコン素材で、長時間の装着でも耳が痛くはなく、ユーザーのサイズに合ったイヤーピースを選ぶことで、頭を左右に振った程度では落ちない程の優れたフィット感を得られます。

「Apple EarPods」と「Final E500」| 徹底比較

ゲームで多くのユーザーが使用する「EarPods(EarPods with 3.5 mm Headphone Plug)」は、プロeスポーツ選手が使用するほど高い支持を受けています。私自身も2013年頃から様々な用途で使用しており、「EarPods」と「Final E500」のより詳細な違いをお伝えします。

全体的な性能

Final E500Apple EarPods
ドライバー6.4mm ダイナミック型10mm ダイナミック型
付け方カナル型(耳栓型)インナーイヤー型
価格\1,980\2,780

大きな違いは形状です。「Final E500」は耳栓型に対し、「EarPods」は丸型です。「Final E500」は最適なサイズのイヤーピースを選び、「EarPods」はイヤーピース不要です。

装着感も若干違い、強いて言えば「Final E500」は耳の内部に入れるため周囲の雑音を軽減してくれ、「EarPods」は耳の中に置くため、ある程度の隙間ができてしまい雑音を軽減する効果は低いです。また、「EarPods」は耳の下と接地しイヤホンの重さが加わるため、長時間の使用ではユーザーによって耳が痛く感じます。

音による空間の表現は「Final E500」が優れています。特に上下方向の音の伝わり方に差を感じました。

選ぶならどっち?

値段の差を考慮せず、ゲームやVRなどを中心に使用することを踏まえて選ぶと、「Final E500」が優れていると感じます。

ゲームでは低音が必要ない分、高音域の聞こえやすさが重要となり、より繊細な音で立体的な表現してくれる「Final E500」は、ゲームプレイで大きなアドバンテージを取ることができます。

音質は同等で好みで分かれ、音楽を聞く面では「EarPods」の方がより低音を伝えてくれます。

「Final E500」の良い点と改善点

良い点

  • 音で空間の情報が伝わってくる
  • FPSゲームにも優れた心地よい音
  • 適切なサイズのイヤーピース
  • 長時間の使用でも耳が痛くない
  • コストパフォーマンスに優れている

「Final E500」の特徴でもあるバイノーラル技術を用いることで、ゲームやVRで空間が音で表現されることが良い点です。FPSゲームでも、前後左右に加え上下方向の音の伝わりにも優れており、低音を抑えて聞こえやすく感じました。また、耳栓型のイヤピースはシリコン製で柔らかく、付けるだけである程度の周囲の雑音を軽減してくれるため、よりゲームの世界に溶け込めました。価格以上の性能を備えている、コストパフォーマンスに非常に優れたイヤホンです。

改善点

  • 装着時に左右のどちらか分かりにくい

席を立つために外して再度装着する際、毎回左右を判別するのが困難です。本体部分にRLの文字が印字されていますが、黒のコーティングと同化していて、判別に時間が掛かります。イヤーピースを使っての左右の判別が可能ですが、イヤーピースの裏側になるため一目では分かりにくいです。イヤホン本体のケーブルが見える部分に色が付いていれば、より分かりやすいように感じました。

自分は使いやすさを重視して見た目はあまり気にしないため、ケーブルに赤いテープを貼りました。

まとめ

「Final E500」は、バイノーラル技術を用いることにより、ゲームやVRの仮想空間を音で表現してくれるイヤホンです。FPSゲームなどの音で勝敗を左右するゲームでも、低音を抑えた聴き取りやすい音で、プレイヤーが勝ちやすい戦況をサポートしてくれます。特に「EarPods」と比べた際に、音の方向の聞こえやすさに差を感じました。音楽を楽しむ面では、エンタメなどのYouTube動画には十分対応していますが、細かい音を奏でる音楽については、音域の広さが足りないと感じました。

イヤホンの中でもゲームやVRなど、音で空間を伝えるのを得意とする「Final E500」、気になる方は是非一度使用してみてください。

この記事が少しでも参考になりましたら幸いです。

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