今回は現在注目を集めているゲーミングデバイスメーカー RAWM の高性能ゲーミングマウス、RAWM SA-SH01PRO を紹介します。
- 小さいサイズで左右対称の形状
- 8KHzポーリングレート対応で高精度な操作性
- 55gの軽量設計
- 高性能・高品質でコストパフォーマンスが非常に高い
- 「つかみ持ち」や「つまみ持ち」で快適に使用できる
目次
RAWM とは?
2019年に設立されたRAWM。中国・上海と深センに拠点を構え、「人間中心・技術革新」を理念に掲げ、ユーザー体験を重視したゲーミングデバイスを開発・販売しています。近年では人気Vtuber「赤見かるび」さんとのコラボモデルなどで注目を集めています。
RAWM SA-SH01PRO の特徴
| 本体重量 | 55g | 形状 | 左右対称 |
| 動作時間 | 10日間程度 | 接続方式 | 無線(有線対応) |
| スイッチ | Huano Green Shell White Dot | センサー | PixArt PAW 3950 |
同封物
- マウス本体(RAWM SA-SH01PRO)
- USBレシーバー
- 8Kワイヤレスレシーバー
- アダプタ:USB Type-C to USB Type-A
- ケーブル:USB Type-C to USB Type-A
- マウスソール 2種
- グリップテープ
- 取り扱い説明書
形状と大きさ | 左右対称デザイン
RAWM SA-SH01PRO の形状は、左右対称の右利き専用設計になっています。
リア(背面)の横の膨らみは緩やかで、両サイド中央のくびれが強いのが特徴です。全体的に癖が少ない小型シェイプです。
ゲーミングマウスとしては、小ぶりなサイズとなるため、日本人男性の平均的な手のサイズの場合、手のひらだけでもしっかりと包み込むことができます。
また、RAWM SA-SH01PRO は、世界的に人気の高い「Razer Viper Mini」や「Razer Viper Mini Signature Edition」に非常に近いクローンシェイプです。
表面のコーティング | マットな質感
RAWM SA-SH01PRO の表面は、マットコーティングが施されています。
やや光沢のあるマットコーティングで、指触りは滑らか。シルクのような温かみを感じます。
手汗が多いユーザーの場合、滑りを感じることがあります。その場合はグリップテープで、好みに合ったグリップ力に調整できます。
重量 | 55gの軽量設計
RAWM SA-SH01PRO の重量は、メーカー公式の詳細情報では55g(±2g)となっています。
近年では55g以下の軽量マウスが増えていますが、その中でもRAWM SA-SH01PROは、操作性と安定感を両立した軽量ゲーミングマウスと言えます。
スイッチ | 軽い押し心地
メインボタン
RAWM SA-SH01PRO のメインボタンは、Huano Green Shell White Dot スイッチを搭載しています。
硬さもあり、しっかりとしたクリック感があります。
クリックした際には、「カチカチ」と控えめながらも少し重めなスイッチ音が鳴ります。押して力を抜くと、しっかりとした反発力があるため、連打のようなクリックでも快適に行えます。
また、RAWM SA-SH01PRO はメイクボタンのホットスワップ(スイッチの簡易交換)にも対応しており、クリック感が好みではない場合、ユーザーの操作性や好みに応じた最適なスイッチに交換できます。スイッチを交換するだけでも操作性が大きく変わるため、カスタマイズ性の高いゲーミングマウスです。
サイドボタン
RAWM SA-SH01PRO のサイドボタンも軽い押し心地ながら明確なクリック感があり、操作しやすい仕様です。
大きめのボタンにより、とっさの判断でも素早く押しやすく、下部に掴む・持つ十分なスペースがあるため誤操作の心配もありません。
ホイール | 高精度スクロール
ホイールスクロール
RAWM SA-SH01PRO のホイールの回し心地は、軽い力で回すことができ、強いノッチ感があります。1つ1つのスクロール幅が狭いため、スクロールによる微調整がしやすく快適に使用できます。
また、ノッチ感が強いことにより、誤操作の心配もありません。
ホイールクリック
RAWM SA-SH01PRO のホイールクリックは、しっかりとした押し心地があります。
押し込みやすく誤操作のしない程度にストロークが少し浅めに調整されている印象を受けました。押し込むと「カチカチ」と高めのクリック音が鳴り、スイッチの感触が指先にしっかり伝わります。
多くのゲーミングマウス同様、押し込み後の反発力は控えめで、連打を多用するFPSなどではやや不向きです。
センサー | 8KHz対応で高性能
RAWM SA-SH01PRO のセンサーは、PixArt社のPAW 3950を搭載しています。
繊細な操作でもカーソルのズレがなく、正確なトラッキングを実現します。プロeスポーツ選手が使用するゲーミングマウスにも採用される高精度センサーです。
センサー位置はややフロント寄りの中央で、多くのユーザーが扱いやすい設計になっています。
付属のUSBレシーバー使用時は最大1,000Hz、専用の 8Kワイヤレスレシーバー を使用すると最大8,000Hzまで対応します。
無線接続 | 超低遅延
RAWM SA-SH01PRO は、2.4GHz帯のワイヤレス、Bluetooth接続、有線の3方式の接続に対応しています。
Bluetooth接続は応答速度が遅くなる傾向があるため、ゲーム用途では2.4GHz接続を推奨します。
内臓バッテリーは300mAhで、ポーリングレート1,000Hzでは約10日間程度、8,000Hzでは約3日間程度のゲームプレイが可能とされます。
ケーブル | 有線接続
RAWM SA-SH01PRO は、USB Type-C端子を採用しており、付属のケーブル(USB Type-C to USB Type-A)で安定した有線接続プレイが可能です。
柔らかめのパラコードケーブルを採用していますが、中心部にわずかな芯の硬さがあり、取り回しやすさはやや限定的です。そのため、主に充電や予備用途での利用が想定されています。
マウスソール | 接地面が少ない
RAWM SA-SH01PRO のマウスソールは、上下2ヶ所とセンサー周辺に配置されています。
ソール面積が小さく、マウスパッドとの接地面が少ないことでより早い滑りが可能です。
開封時にはコントロール性能と耐久性を重視した黒色ソールをが装着されています。よりスピード重視の滑りを求めるユーザーは、PTFE100%のマウスソールへの交換がおすすめです。
現時点で RAWM SA-SH01PRO 専用のマウスソールは販売されていないため、汎用のドットソール、幅11mm以下の使用が推奨されます。
RAWM SH01PRO の接続・設定方法
RAWM SA-SH01PRO は、専用ソフトウェア RAWMHUB を使用することで、ポーリングレート(最大8KHz)やDPI設定などの詳細カスタマイズが可能です。
RAWMHUB にはインストール版とWEB版の2種類が用意されています。
ポーリングレートの設定
RAWM SA-SH01PRO を4KHz・8KHzの高ポーリングレートで使用するには、専用8Kレシーバーの接続が必須です。
RAWM SA-SH01PRO をPCに接続し、8Kレシーバーの電源を入れると、RAWMHUB 上で自動認識されます。設定画面ではポーリングレート項目に「4000Hz」と「8000Hz」が表示され、選択が可能になります。
DPI設定
RAWM SA-SH01PRO は、最大8段階のDPI設定が可能です。用途に応じて RAWMHUB または背面のDPIボタンから切り替えが行えます。
ボタン配置・マッピング設定
RAWM SA-SH01PRO では、各ボタンの機能を自由に割り当て変更できます。
変更したボタン配置はプロファイルとして保存できるため、シーンごとに再設定する手間がなく、ワンクリックでスムーズに切り替え可能です。
各ゲーム・アプリケーションで自動切換え設定
RAWM SA-SH01PRO は、RAWMHUB を通じてゲームやアプリの起動を検知し、事前に設定したプロファイルへ自動切り替えします。
設定時には各アプリケーションの exe ファイルを指定することで、プロファイルの自動切り替えが機能します。
ガラスマウスパッドに対応した詳細設定
RAWM SA-SH01PRO の詳細設定は、RAWMHUB の「詳細設定」タブから行えます。
パフォーマンスモード
パフォーマンスモードでは、RAWM SA-SH01PRO の処理能力における設定変更が可能です。
「オフィス」や「省電力」を選択した場合、バッテリーの持ちを優先する省電力での稼働となります。
「高性能」を選択した場合、パフォーマンスを重視した稼働となり、繊細な操作が要求されるゲームシーンなどに最適化されます。
「ガラスモード」は、布製・ガラス製マウスパッドそれぞれの表面特性を自動調整するキャリブレーション機能です。ガラスマウスパッド使用時には、トラッキング精度を最適化してくれます。
非応答高さ(LOD)
LODとは、マウスを持ち上げたときにセンサーが反応を停止する距離のことです。ユーザーの使用感や、RAWMHUB上に表示されるマウスパッド適合率を確認することで、最適な高さに調整可能です。
直線補正
直線的な操作で発生する、ミリ単位のズレを自動で修正しマウス操作に反映する機能です。
リップル制御
RAWM SA-SH01PRO の移動操作で揺れやカクツキを補正する機能です。素早い操作を行っている際に、細かで荒いカクツキが目立った場合、有効にすることでより滑らかな制御が可能になります。しかし、有効にした場合に遅延が発生し操作性に違和感を感じるなどのデメリットもあるため、使用を推奨しません。
モーション同期
モーション同期(Motion Sync)を有効にすると、移動操作での入出力の精度を向上させます。しかし、有効にした場合に入力遅延が発生するなどのデメリットもあるため、ユーザーの好みに合わせての判断になります。
ワイヤレス帯設定
他のデバイスがある環境化で RAWM SA-SH01PRO が正常に動作しないなど、強い電波干渉が原因である場合、3つのモードから最適な方法で電波干渉を防止できます。「ワイヤレス最適化」でプレイ環境を解析し、最適なモードを自動選択してくれます。
角度補正
RAWM SA-SH01PRO に搭載されたセンサーとユーザーが行う操作でのポインター移動角度のズレを補正します。
「ガイド」をクリックし、指示通り特定のキーを押しながら RAWM SA-SH01PRO を操作することで、自動的にズレを算出して最適な角度に設定してくれます。
マウス操作における補助のようなものになり、癖が付いて他のゲーミングマウスにした際の操作に支障を来すため、使用を推奨しません。
ボタンの反応
RAWM SA-SH01PRO のメインボタンをクリックした際に、入力が反映されるまでの反応速度を変更できます。
応答速度が早ければ早いほど入力までのロスが少ないですが、ゲーミングマウスを移動した際に少しクリックが触れただけで、クリック入力が反映されてしまうなど、チャタリングのような現象を引き起こす恐れがあります。
e-sports 競技モード
RAWM SA-SH01PRO にはユーザーのパフォーマンスを最大限引き出す、e-sports競技向けの「競技モード」が搭載されています。
競技モードでは、パフォーマンスモードが高精度処理を重視した「競技+」が使用可能になり、ボタンの反応速度の詳細設定が可能です。RAWM SA-SH01PRO の性能を少しでも高める、勝ちに拘るユーザーは競技モードでの利用を推奨します。
RAWM SA-SH01PRO の持ち方
RAWM SA-SH01PRO のサイズ感や持ち方を検証するにあたり、日本人男性の平均手長を基準としてレビューします。
| 手の大きさ | 手長 | 手幅 | 手囲 |
|---|---|---|---|
| 男性平均 | 183mm | 83mm | 202mm |
| 女性平均 | 169mm | 74mm | 179mm |
引用:河内まき子、2012:AIST日本人の手の寸法データ。
かぶせ持ち
RAWM SA-SH01PRO は、かぶせ持ちにはやや不向きな小型ゲーミングマウスです。
全体的なサイズが小さいこともあり、手のひらや指が収まらず、本体の重心が捉えにくくズレるため、精度が低い不安定な操作感となります。
手の小さい女性ユーザー程であれば、自然なグリップ感である程度快適に操作できます。しかし、リア(後方)の横幅が緩やかに膨らむ形状のため、小指・薬指の支えが弱く、長時間使用では疲れやすい傾向があります。
つかみ持ち|快適にフィットする持ち方
RAWM SA-SH01PRO のつかみ持ちは、非常に快適に使用できます。
リア(後方)の横幅が手のひら全体にフィットし、中央の強い凹みにより、自然と指先が吸い付くような安定したグリップ感になります。フロントやリア寄りどちらの持ち方でも、指先の立て方を調整することで、指の快適なポジションを見つけ出せます。また、サイドボタンの形状が斜めになっていることで、親指でのクリックが非常にしやすいです。
手の小さいユーザーでもフィットしやすく、軽量かつコンパクト設計による操作性の高さを実感できます。
つまみ持ち|軽量小型設計を活かせる操作性
RAWM SA-SH01PRO のつまみ持ちは、非常に快適に使用できます。
つかみ持ちとつまみ持ちのどちらでも快適に操作でき、甲乙つけがたい使い心地でした。
リア(後ろ側)の横幅が膨らんでいることで、薬指の腹に密着させることができ、中央部分の凹みが強いことで、自然と指先が吸い付く高いホールド力があります。また、それぞれの指先に十分フィットしていることで、指先で行う前後の微調整も容易に行えます。
フロント寄り・リア寄りいずれの持ち方でも高い操作性と安定感を両立しており、万能な形状です。つまみ持ちで、ゲーミングマウスに前後の重量バランスを求めているユーザーには、非常にオススメできます。
手の小さいユーザーでも、RAWM SA-SH01PRO の幅が狭いことで指先に力を伝えやすいため、正確で快適な操作が可能です。
RAWM SA-SH01PRO と Logicool G PRO X Superlight 2 を徹底比較
今回は、人気No.1クラスのゲーミングマウス Logicool G PRO X Superlight 2 と RAWM SA-SH01PRO を徹底比較します。G PRO X Superlight 2 を基準に、RAWM SA-SH01PRO のサイズ感・操作感・センサー性能をわかりやすく比較していきます。
サイズ感と形状
RAWM SA-SH01PRO と G PRO X Superlight 2 を比較すると、どちらも左右対称のゲーミングマウスですが、RAWM SA-SH01PRO は一回り小さく、中央のくびれがより強調された形状になっています。
G PRO X Superlight 2 が大きく感じるユーザーには、RAWM SA-SH01PRO が手にフィットする有力な選択肢となります。
また、G PRO X Superlight 2 のような左右対称マウスが好みで、「つまみ持ち」スタイルのユーザーには、ぜひ一度試してほしいゲーミングマウスです。
全体的な性能
| RAWM SA-SH01PRO | G-PRO X Superlight 2 | |
| 本体重量 | 55g | 60g |
| センサー | PixArt PAW 3950 | HERO 2 |
| 最大ポーリングレート | 8,000Hz | 8,000Hz |
RAWM SA-SH01PRO と G PRO X Superlight 2 を比較しても、スペック面で大きな差はほとんど感じられません。
大きな違いがあるとすれば、クリック感と価格の2点です。クリック感は好みによって評価が分かれますが、G PRO X Superlight 2 の約半額で RAWM SA-SH01PRO を試せる点を考えると、コストパフォーマンスの高さは非常に魅力的です。
RAWM SA-SH01PRO の良い点と悪い点
良い点(メリット)
- 小さめでありながら癖のない左右対称の形状
- メインボタンにしっかりとした押し心地がある
- ホットスワップ対応で最適なスイッチに変更可能
- ポーリングレートが8kHZと極めて精度が高い
- 軽量設計の55gで前後のバランスが良い
- コストパフォーマンスが非常に高い
RAWM SA-SH01PRO はシンプルなフォルムで癖がない左右対称の形状で、小さめの高性能ゲーミングマウスです。ポーリングレートが8KHzで高精度な操作性を実現し、55gの軽量の設計でユーザーのパフォーマンスを最大限引き出します。また、価格からは想像できないほどビルドクオリティが高く、細部までこだわり抜かれた設計になっています。
圧倒的なコストパフォーマンスの高さで、非常にオススメできるゲーミングマウスと言えます。
改善点(デメリット)
- ホイールの押し込みが浅い
RAWM SA-SH01PRO は圧倒的なコストパフォーマンスを誇り、価格以上の高品質を実現しており、欠点を見つけるのが難しいほど完成度が高いです。
強いて言えば、ホイールの押し込みのクリック感が浅いことです。しかし、実際の使用で誤ってホイールクリックを押してしまう、反応してしまうようなことはありません。また、国内正規代理店での取り扱いがないため、初めて海外通販を利用するユーザーにとっては購入ハードルがやや高い点がデメリットです。
まとめ
RAWM SA-SH01PRO はリアが緩やかな膨らみで、中央部分の凹みが強い左右対称の形状で、「つかみ持ち」や「つまみ持ち」で快適に使用できる、小さめな高性能ゲーミングマウスです。また、Razer Viper Mini Signature Edition を想い出させるようなクローンシェイプとなっています。8KHzの高ポーリングレートにも対応しており、専用ソフトドライバー RAWMHUB で、ユーザーに合わせた詳細なカスタマイズ設定が可能です。これまで使ってきたゲーミングマウスが少し大きいと感じるユーザーには、特におすすめできるモデルです。
左右対称型の中でも小型で、8KHz対応で高いコストパフォーマンスを誇る高性能ゲーミングマウス RAWM SA-SH01PRO、気になる方はせに一度体験してみてください。
この記事が少しでも参考になりましたら幸いです。





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