「Pulsar Gaming Gear」のESシリーズは、「ES1」と「ES2」の2種類のマウスパッドがあります。今回はこの2種類を表面素材から操作感などの細部まで、徹底比較して紹介します。
「ES1」と「ES2」の詳しい情報は、それぞれ下記で紹介しています。
- 表面の素材と質感が違い、対照的な指触り
- 初動の滑りや止め性能が違い、操作感が異なる
- 湿気の影響や撥水性に差がある
「ES1」と「ES2」| 徹底比較
素材 | 布 | サイズ | 490×420mm |
タイプ | コントロール系 | 厚さ | 3mm |
耐久性 | 〇 | ソール | ラバー |
・性能|滑り
「ES1」と「ES2」は、どちらもコントロール系のマウスパッドに分類されるものの、異なった操作感があります。
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※2枚目:拡大した表面
「ES1」は、ザラザラとした指触りが特徴的な、アムンゼン生地を使用しています。初動は軽く、一定の速度を保って滑ります。マウスを止める際は、程よく止まり若干の引っ掛かりがマウスの滑りを抑え込んでくれます。そのため、しっかりとしたコントロール系の性能を感じられます。
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※2枚目:拡大した表面
「ES2」は、ツルツルとした優しい指触りが特徴的な生地を使用しています。初動は重く感じるものの、滑り出すと爽快に滑ります。マウスを止める際は、引っ掛かりが弱いため、コントロール系のマウスパッドにしては物足りなさを感じかもしれません。また、ユーザーの操作感によっては、バランス系と感じます。
上記は実際のマウスの滑りの比較映像です。
比較動画からも分かる通り、「ES2」の方が「ES1」よりも素早い滑りをしています。また、低い角度から滑らした場合、「ES2」は滑ったものの、「ES1」は滑り出さず、軽い力で押した場合も非常な緩やかなスピード滑りました。
使用感や比較映像からも、「ES1」の方が「ES2」に比べて、滑りが緩やかでより高いコントロール性能を兼ね備えていると感じました。
・硬度|クッション性
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「ES1」と「ES2」は、どちらも同じ厚さ3mmの、低反発で柔らかいクッションを採用しています。多くのコントロール系マウスパッドの厚みは、3.5~4mm程度、バランス系マウスパッドでは3mm程度となっており、どちらかと言えばバランス系よりの厚みです。
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柔らかいクッションのため、マウスをマウスパッドに押し付けて止める際(ストッピング)では、中間層から底面まで直ぐに到達し、マウスソール全体を優しく包み込んでくれます。
「ES1」は、押し付けることで表面のザラツキが強調され、コントロール性能が向上します。
「ES2」は、程よく摩擦を感じることができ、ある程度の止める性能を感じることができます。
・撥水性
「ES1」と「ES2」は、表面の素材が異なるため、撥水性にも違いがあります。
今回は表面に水滴と霧吹きを掛けた場合の撥水性と、湿度を上げた場合の滑りのテストを行いました。
「ES1」は、軽い霧吹き程度であれば、水分を弾き飛ばします。大粒の水滴の場合は、ある程度の水分を吹き飛ばすものの、僅かな水分がマウスパッドに残り、跡ができます。水分でできた跡は、20分程度風通しが良い場所で乾かすと消えて、完全に乾ききります。
「ES2」は、軽い霧吹き程度は水を吹き飛ばします。また、大粒の水滴を掛けた場合も、水滴を滑らせることができる程の、高い撥水性がありました。表面は軽く湿った感じもありましたが、風通しの良い場所で、20分程乾かすことで完全に乾ききります。
撥水性に関しては、「ES2」の方が優れていました。
湿度が高く湿気が多い環境下では、「ES1」はベタ付きを感じにくかったものの、「ES2」はベタ付きを感じ操作が重く感じます。「ES1」の撥水性は、「ES2」に比べて少し劣ってはいますが、多少の湿気程度であれば性能に変化を感じにくかったです。また、「ES1」と「ES2」に同じ量の水分を付けた場合、「ES2」の方が早く乾きます。
・2種類のサイズ
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「ES1」と「ES2」には、2種類のサイズからマウスパッドを選べます。どちらのサイズもFPSなどをする上では、十分なサイズとなっています。机のスペースや自身のマウス感度、プレイスタイルから適切なサイズを選びましょう。
L:ハイセンシ(振り向き:13cm以下程度)の方には十分なサイズです。振り向き18cmを超えてくると、ゲームによっては厳しいと感じます。
XL:ローセンシ(振り向き:30cm以下/40cm程度)の方でも余裕を持ってマウスを振れます。定まった感度が無い方や迷っている方にオススメです。
・ソール(裏面)
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「ES1」と「ES2」には、どちらも超高密度メモリーセルポリウレタン素材を使用した、吸盤構造になっています。超高密度の構造により、マウスパッドと机の間にできる空気を極限まで抜き、机に張り付く程強い粘着性があります。
吸盤構造のため、机にテープを貼り付けたような、ベタベタするような粘着性ではありません。
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しかし、「ES2」の方は、付ける際と剥がす際に静電気を放つため、ホコリが付きやすいと感じました。「ES1」でも多少の静電気を放ちますが、許容できる程度でした。
・耐久性と劣化
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「ES1」と「ES2」、どちらも約2ヶ月間(1日2.5~5時間)使用しましたが、滑りやクッション性の違いは、実際の使用で感じられる変化はありませんでした。
表面の汚れの付きやすさに関しては、一般的な布製マウスパッドよりも付きにくく感じました。ポリエステル感が強いポリハイブリッド表面であり、撥水性によって手の皮脂汚れなどが最小限に抑えられるためだと思われます。
また、ホコリが付いてしまた場合も、1度コロコロ(スローリング・カーペットクリーナー)を使用することで、簡単に取り除くことができます。
裏面のソールの粘着力は、毎回使用する度に付けて剥がしていましたが、弱まることはありませんでした。
以上の点から、「ES1」と「ES2」はどちらも耐久性が高く、約2ヶ月間の使用では劣化する心配はありませんでした。
自分に合う「ESシリーズ」の選び方
「ES1」と「ES2」は、どちらも同じコントロール系でありながらも、滑りやすさや止めやすさなど使用感が異なります。ユーザーが理想とするプレイスタイルを軸に考え、目的に合ったマウスパッドを使用することで、ユーザーの操作性を高めて、より高いパフォーマンスを発揮することが期待できます。下記は「ES1」と「ES2」の特徴を踏まえた上での選び方です。
プレイスタイルで選ぶ
「ES1」は、ザラザラとした独特なテクスチャが特徴です。ザラツキから少し癖のある操作感となります。程よい滑りやすさがありながら、押し込めば止め性能が強調される、コントロール性能を重視しながら滑りやすいマウスパッドになっています。「ES2」と比べても、コントロール性能は「ES1」の方が高いです。
・癖のない操作感
「ES2」は、優しい指触りの表面で癖のない操作感が特徴的です。また、コントロール系の中でも爽快に滑り、バランス系に近い性能を兼ね備えていることから、滑りやすさもありながら程よく止まる、そんな性能をマウスパッドを求めているユーザーにオススメです。
使用環境で選ぶ
「ES1」と「ES2」は、どちらも撥水性に優れています。
「ES1」は、通常の環境下であれば、湿気や汗に対し、必要十分な撥水性を持っています。
「ES2」の方が「ES1」と比べて、より優れた撥水性を備えていますが、少し腕の汗のべた付きを感じます。
まとめ
「Pulsar Gaming Gear」の「ES1」と「ES2」を徹底比較して紹介しました。どちらも表面の素材から異なった操作感があります。「ES1」は、コントロール性能をベースに、程よい滑りやすさと止めやすさを加えたハイブリッドなマウスパッドです。「ES2」は、バランス系をベースに、程よい止めやさを加えた、コントロール系とバランス系の中間の性能を持っているマウスパッドです。どちらも撥水性と耐久性に優れており、環境に左右されず本来の性能で使用できます。
「ES1」と「ES2」では、操作感が異なるため、ユーザーのプレイスタイルや環境に合させて適切なマウスパッドを選ぶことで、ユーザーのパフォーマンスを最大限発揮することができます。
程よい滑りと止め性能の「ES1」、快適な滑りとクッションの柔らかさで止める「ES2」、気になる方は是非一度使用してみてください。
この記事が少しでも参考になりましたら幸いです。
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